●クライマーの心を惹きつけて止まない小豆島
まずは小豆島の幹線道を調べてみましょう。

福田港を基点とする、国道436号線が島の外周を走る幹線道路となります。時計回りに、草壁を通り土庄まで続きます。土庄の淵崎交差点を右折すると、県道26号線へ入ります。小豆島スカイラインの入り口前を通り北海岸へ抜けて、北浦〜大部〜小部、そして福田港へと戻ります。最も短い幹線ルートの外周距離が50.8kmとなります。アップダウンも程よく、健脚ならば約3時間弱ほどの走行時間でクリアできる距離ではないでしょうか?

もっとも、小豆島には三都半島、田ノ浦半島、大角半島、土庄大深山、土庄四海エリアなどがあってそれらの外周をトレースするとおそらく倍以上の距離になってしまいます。淡路島より島自体はずっと小さくなりますが、その密度はかなり濃い目だと思って下さい。

初心者であれば、外周道だけでも十分楽しめるサイクリングとなるでしょう。そして、メインディッシュとなるのは島中央に位置する「寒霞渓」(カンカケイ)となります。

南ルートからアクセスすると、その途中に寒霞渓ロープウェイ乗り場があります。標高600m付近がその終点となり、1億円トイレやお土産屋そして食堂が集まるサービスエリアとなります。

そこが、ヒルクライムの頂点(ゴール)となるポイントです。

それでは、このポイントへのアクセスルートを紹介しましょう。

寒霞渓には東西南北と4つのルートが準備されています。

まず、最も勾配がゆるい南ルート。走行距離15.3km平均勾配4%と、数字上では緩く出ていますが、あくまでも平均勾配となりますので油断しないで下さい。キツイ所は体感7〜8%ぐらいにはなると覚悟しておいてください。ただそれ以上のところは無く、ほぼ一定の勾配で上ることができるので覚悟さえできていれば、いつかは頂上へ辿り着くことができます。始めにチャレンジするのはこの上りとなります。

次に東ルートでしょうか?

東の港町福田より上ります。走行距離12.8kmと南ルートよりは少し短くなります。その分平均勾配はきつくなります。4.8%になります。町を抜けた辺りから勾配がきつくなり、途中一旦下るのでその分勾配は平均以上のものがあります。最後寒霞渓道路までは延々と上りが続きいつまで上るんだろうかと心が砕ける場面があります。寒霞渓道路までの勾配は相当なものがありそうなのが東ルートです。

次には西ルートでしょう。西ルートの入り口は内陸幹線道路県道26号線の馬越交差点となります。走行距離10.5kmとなります。地図上では寒霞渓までの道のりは最も長く見えますが、実際は10.5kmと南、東ルートよりも短くなります。九十九折が少なく直登する道路となります。17%、14%の勾配の所があり上り下りとも注意が必要となります。車でも難所となるほどのルートです。さらに、付け加えるとサルが出没して油断していると襲われる場合があります。以前、下りでサルに出くわしたときに、お土産で買った干物の匂いを敏感にキャッチしたのか、油断した隙に危うく盗られそうになりました。

最後に、大部から上る北ルートです。「北の地獄」と言われても不思議ではないほどの激坂となります。走行距離9.1km、平均勾配6.7%になります。連続九十九折の我慢我慢の上りとなります。ただ、逆を言えばこの上りをこなすことで、絶対的な自信に繋がることは間違いないでしょう。常に行き先を見上げながら上ることを強いられるのは、まさに修行場にふさわしいと言えるでしょう。

これら東西南北4ルートを8の字に走ることでパーフェクトな充実感を得ることのできるヒルクライムコースを堪能することができるのです。二つの上りと二つの下りとなります。どのルートを上りに設定するのかで、難易度は変わってきます。

西→東→北→南が最もきつい選択と言えます。

あなたはどのルートを選択しますか?

これほどガッツリと充実感満載で走り切ることができるのは、他の島では考えられません。まさにダイナミックサイクルランドと言えるでしょう。ロングライドの淡路島、ヒルクライムの小豆島ですね。

観光を楽しみながら走るも良し、ガンガン走り練習するも良しでどんな楽しみ方もできうる小豆島だと思います。

是非アクセスしてみて下さい。

当店では、小豆島サイクリングでは寒霞渓2回上りは定番化しています。メッチャ楽しいですよ。